知っておきたい!外壁の劣化を見極めるポイント
「外壁の劣化を見極めるポイントはあるの?」と悩んでいるのではないでしょうか。外壁は雨風にさらされているので、家の中でも最も劣化しやすい箇所です。しかし、どういったものが劣化と呼ぶのかわからない人も少なくありません。そこで今回は、外壁が劣化する原因や劣化の種類、対応すべき症状について解説するため、参考にしてください。
外壁が劣化する原因
外壁が劣化する原因は主に3つあります。それぞれの原因について解説するため、ひとつずつチェックしましょう。
気候による劣化
外壁は雨風、温度、湿度、紫外線などが原因で劣化するようです。たとえば、日差しが強い南側の壁は紫外線の影響を受け、日陰になっていて湿気が多い北側の壁はカビが生えやすい傾向があります。住んでいる環境は変えられないので、早めに対策して、気候に合った塗料を選ぶようにしましょう。
経年劣化
長年住んでいれば何もしなくても、建物そのものが劣化する経年劣化が原因の場合です。建物自体にひび割れが発生すれば、外壁が剥がれたり、ひび割れたりしてしまうでしょう。外壁のひび割れを放置したままにすると隙間から雨が入り込み、雨漏りにつながってしまいます。そのため、劣化の初期段階で塗り替えを行い、雨漏りを防ぐことが大切です。
質の悪い塗料や塗り方
そして最後は、塗料の種類や塗り方が原因の場合です。塗料にさまざまな特性をもった種類があり、塗料の価格も大きく幅があるため、どれを選ぶかでも変わってきます。価格を抑えたいからという理由で、グレードの低い塗料にすると相性が合わず、剥がれやすくなる可能性もあるのです。また、職人の腕も関わってきます。塗り方も技術の有無によって、外壁の劣化のスピードが変わってくるのです。そのため、外壁塗装をする場合は相性のよい塗料を選び、信頼できる業者に依頼しましょう。
外壁劣化の種類と症状
どのような状態が劣化しているといえるのでしょうか。以下では、劣化の種類と症状について解説するため紹介しましょう。
■外壁の色あせや変色
外壁が色あせた、色が変わってきた場合です。新築の時はキレイな色合いの壁でも、徐々に色が薄くなり外観の印象が変わってきます。色あせや変色は劣化の初期段階です。対処しなければ、ひび割れやカビなどの原因になるので、塗り直しも検討しましょう。
■チョーキング現象
色あせや変色を放置していると、次第にチョーキング現象が見られるようになります。チョーキング現象とは、外壁を手で触ると触れると白い粉が付くことです。白い粉が付くということは、壁を保護する機能が働いていないといえます。
■クラック
外壁がひび割れしてしまうことをクラックといい、クラックの中でも小さなひび割れはヘアークラックといいます。クラックは幅が広く深さが5㎜以上のもので、地震や外的圧力がかかったときに起こりやすいようです。一方、ヘアークラックは塗料の表面のひび割れなので、住み続ける中で自然と起こります。どちらも放置してしまうとひび割れが深くなり、雨漏りや外壁が落ちる原因になるため、早めに対処すべきでしょう。
■外壁が剥がれる・膨れる
外壁が剥がれる、膨れ上がってくる場合があります。原因は、塗料が家の外壁に接着できていないからです。雨風や紫外線から守れず、家の内部にまでダメージが出てくるでしょう。
■外壁にこびりついた汚れ
外壁には、カビやコケがこびりついてしまう場合もあります。家の環境が、日中も日陰になっていて湿度が高い壁に起こりがちです。放置していればカビは繁殖し、外観も悪くなる上に衛生面でも悪影響を及ぼします。新築の外壁は表面も平らになっているので、カビなどが生える心配は少ないでしょう。しかし、年月の経過とともに壁が劣化してくると、コーティングが剥がれてくるので、コケやカビが付着しやすくなるのです。水洗いして表面の汚れを落とし、頑固な汚れは業者に依頼しましょう。
すぐ対応した方がよい症状は?
外壁劣化の症状が見られたからといって、すぐに対応しなければいけないというものばかりではありません。しばらく様子を見る程度に留めておくものもあります。以下では、劣化の症状が見られた場合、経過観察すべきものと早急に対応すべきものを紹介しましょう。
経過観察でよいもの
現段階では経過観察でよいものは以下の通りです。
・色あせ
・艶がない
・苔が生える
以上の現象が見られた場合、外壁の塗装コーティングが剥がれているという状態です。すぐに対処しなくてもよいのですが、劣化が進めば、ひび割れや外壁が剥がれるようになるでしょう。劣化の進行度を確認するためにも定期的に自己チェックを行い、悪化してきたら外壁塗装を検討してください。
早急に対応すべきもの
次に、症状が見られたら早急に対応すべきものは以下の通りです。
・チョーキング現象
・外壁の剥がれ
・シーリングが切れる
・クラック
放置していると、外壁の内部に雨風が入り雨漏りの原因になります。また、チョーキング現象は業者によっては、経過観察でよいといわれる場合もあるので要注意です。すぐに対応すべきかわからない場合は、業者に相談して適切に処置してください。初期症状で対処しなければ、外壁の内部まで劣化していく可能性があるので、異常が見られたら早めに対処しましょう。
家に住み続ければ、必ず劣化してきます。中でも、雨風にさらされる外壁は、年月が経てば自然と劣化していくでしょう。劣化する箇所は住んでいる環境によってさまざまなので、自分の家がどのような環境で、どの部分が劣化しやすいかを確認しておくことが大切です。外壁のメンテナンスを定期的に行って、長く住める家にしましょう。