廊下はリビングのように生活をする空間ではないので、わざわざ廊下をリフォームする意味はあるのかと考える方も多いでしょう。しかし廊下のリフォームで家の印象や快適性が大きく変わります。それほど大きな予算をかけなくても家の悩みを改善できるので、廊下のリフォームを考えている方はぜひ本記事をチェックしてください。

廊下のリフォームはなにをきっかけに始める？

廊下のリフォームは、住宅の内装を美しく保つだけでなく、快適性や安全性、機能性を高める重要な要素です。しかし、リフォームに最適なタイミングを見極めるのは難しいものです。

ここでは、廊下のリフォームを検討するべきタイミングとその状況について考察します。

床や壁に劣化や損傷が確認できる

床材が波打ち、歩くたびにギシギシと音が鳴るなど、床の異常が見られる場合、リフォームの検討が必要です。壁紙に剥がれや浮きが見られる場合も、内装の劣化が進んでいる兆候です。

安全性の向上（バリアフリー化）が必要になった

要介護・要支援者が同居する場合、廊下のバリアフリー化が必要になる場合があります。手すりの設置や段差の解消、車椅子が通れる幅を確保するなど、安全性を高めるためのリフォームが求められます。

断熱効果の向上が必要になった

ヒートショックで亡くなる人は年間約1万7,000人以上とされ、交通事故よりも死亡者数が多く危険視されています。ヒートショックを防ぐには、住宅全体の断熱効果を高める必要があります。

廊下の断熱効果が低下している場合、リフォームによって安全な居住空間を実現できます。

廊下スペースを有効活用したいとき

収納スペースの追加や機能性の向上を図るために、廊下のリフォームが必要になる状況があります。棚や収納棚、床下収納の設置など、スペースの有効活用を考えましょう。

廊下のリフォームってどんなことするの？

家の中で日常的に使われる場所でありながら、意外と見落とされがちなのが廊下です。しかし、廊下もリフォームの対象となる部分であり、そのリフォームにはさまざまな方法や工法が存在します。

ここでは、廊下のリフォームの種類とその具体的な内容についてご紹介します。

床材の張替え

廊下の床材のリフォームでは、まずは床の張替えが考えられます。この工法には、重ね張りと新規張りのふたつの方法があります。

まず「重ね張り」です。これは、 既存の床材の上に新しい床材を重ねて張る方法です。これにより断熱効果が向上し、廃材も発生しません。ただし、下地の状態が確認できないため、問題がある場合は調整が必要です。

もうひとつは「新規張り」です。これは 既存の床材を剥がし、新しい床材に張り替える方法です。床材の状態によっては、この方法が適しています。下地の状態を確認し、必要に応じて張り替えることで耐久性が向上しますが、廃材処分費用がかかる、工事期間が長くなるなどのデメリットがあります。

バリアフリー化

廊下のバリアフリー化も重要なリフォームです。手すりやベンチの設置に加え、滑りにくい床材への交換が行われます。バリアフリー化により、高齢者や身体障害者などの利用者にとって安全で快適な環境が整います。

壁・天井の張替え

壁や天井のクロスの張り替えも、廊下のリフォームの一環として行われます。クロスの張替えにより、新しい雰囲気を演出するとともに、清潔感や明るさも演出可能です。

収納スペースの増設

廊下の収納スペース増設も、有効なリフォーム方法のひとつです。普段使わない季節家電やスーツケース、掃除機や非常用の持ち出し袋などの大きな荷物を簡単に収納できるスペースが欲しい人におすすめです。

壁に棚を設置したり、床下にスペースを作るなど、収納力を向上させることで、生活空間をよりすっきりとまとめることができます。

廊下リフォームの費用相場

廊下は家の中で頻繁に使用される場所であり、そのリフォームは家全体の雰囲気や機能性に大きな影響を与えます。

ここでは、廊下リフォームの費用相場と工事内容について詳しく解説します。

廊下リフォームの相場

廊下リフォームの中心価格帯は20〜50万円です。手すりの設置などの小規模な工事が30万円未満で可能です。廊下の幅が広い場合の壁面収納設置など、より大規模なリフォームは50〜100万円程度の費用がかかることもありますが、廊下単体のリフォームで100万円を超えることは稀です。

ただし、廊下以外の部屋を含む間取り変更などの場合は、100万円以上の予算が必要になる可能性もあります。

【価格別】可能な工事内容について

廊下リフォームの費用相場は、工事内容や素材の選択により大きく異なります。一般的には、次のような価格帯が挙げられます。

20万円未満で壁紙クロスの張り替えや手すりの設置工事など、小規模なリフォームが可能です。生活音が気になるときは防音性の高いフローリングへの張り替えも可能です。

予算が20〜50万円くらいの場合、床材の張り替えやニッチ棚の設置など、中規模なリフォームが可能です。

さらに50〜100万円なら収納棚の造作や無垢材・大理石といった高級素材の使用など、より大規模でデザインにこだわったリフォームが可能です。

まとめ

廊下リフォームは、家全体の雰囲気や快適性に大きな影響を与える重要な工事です。廊下のリフォームを検討するべきタイミングは、内装の劣化や損傷、安全性や快適性の向上、スペースの有効活用など、さまざまな要因があります。

定期的な点検やメンテナンスを行い、必要に応じたリフォームが、住宅価値の維持につながります。予算や希望するデザインに合わせて、工事内容を検討しましょう。また、専門家の意見やアドバイスを参考にし、より満足度の高いリフォームを実現できます。

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